高額療養費制度の問題点
高額療養費制度の問題点・注意点(注意事項)
高額療養費制度は、できる限り、多くの人に医療サービスを提供するための素晴らしい仕組みであるが、いくつか問題点がある。
高額療養費制度は後払いの制度
高額療養費制度は後払いの制度で、申請しても実際に支給される(お金が支払われる・払い戻される)のは3~4カ月以上になる。
その間は多額の医療費を立て替えておく必要がある。
これは、入院で限度額適用認定証を忘れた場合も同様である。
なお、こうした問題点を補ってくれるのが無利子の高額療養費貸付制度や高額療養費の現物支給制度である。
高額療養費制度は自己申請の制度
高額療養費制度は自己申請の制度で、自分で申請しなければ高額療養費として払い戻されない。
各健康保険とも上限額を超えた人には通知をするようにしているとのことであるが、徹底はされていないようである。
そのため、申請されていない金額は数十億円にも及ぶと言われている。
支給を受けることができる権利が時効消滅するには2年あるので(つまり、有効期間は2年間ということ)、過去に高額な医療を受けたがまだ高額療養費の支給を受けていない人もまだ間に合うかもしれない。
保険者により異なる運用
高額療養費制度は保険者によってその具体的な運用が異なっているので、注意が必要である。
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