診療報酬―評価方法―診療報酬点数表(医療行為の価格表)
診療報酬点数表とは
診療報酬点数表の定義・意味・意義
公的医療保険制度(保険診療)における医療サービスでは、市場原理に委ねず、診療報酬と呼ばれる公定価格の制度が導入されています。
この診療報酬の制度のもとでは、細分化された医療行為ごとに、点数が付けられています。
この点数を定めたものが診療報酬点数表です。
診療報酬点数表に基づき、診療報酬が1点=10円として計算されます。
つまり、診療報酬点数表とは、簡単に言えば、医療行為の価格ということになります。
診療報酬点数表の分類・種類・区分
診療報酬点数表には、次の4つの種類の報酬があります。
- 医科診療報酬点数表
- 歯科診療報酬点数表
- 調剤報酬点数表
- 診断群分類点数表
一般の病院、つまり、出来高払い方式では、「1.医科診療報酬点数表」と「2.歯科診療報酬点数表」が適用されます。
これに対して、特定機能病院や療養病床、つまり、包括払い方式では、「4.診断群分類点数表」と「1.医科診療報酬点数表」が適用されます。
また、保険薬局では、「3.調剤報酬点数表」が適用されます。
診療報酬点数表の趣旨・目的・機能・役割
前述したとおり、診療報酬点数表とは、平たくいえば、医療行為の公定価格表です。
したがって、医療関係者にとっては、非常に重要な資料です。
まず、医療機関にとっては、診療報酬点数表は、経営上、最大の関心事となります。
点数の高い医療行為をすればするほど、儲かるからです。
また、保険者(国や市町村など)にとっては、全体としての医療費の動向を推測する際の基本的なデータとなります。
そして、一般の患者についても、制度的には、確かに、自分が受けた医療行為(検査や薬・注射などの治療等)の内容の詳細なデータである、「医療費の内容の分かる領収証」や「医療費明細書」をもらうことができるようにはなりました。
しかし、現状としては、「医療費の内容の分かる領収証」や「医療費明細書」を交付することが義務づけられたので、ただ、それを患者に形式的に交付しているだけです。
したがって、普通の人は、診療報酬点数表の意味・見方や仕組みなどわかりませんので、実質的にはあまり役に立ってはいないのではないでしょうか。
ただし、保存さえしておけば、医療裁判・医療訴訟の際の証拠にはなります。
診療報酬点数表の見方等がわかれば、無駄な医療費の出費を防ぎ、医療費の節約をすること(いわゆる検査漬け・薬漬けへの自己防衛)も可能となります。
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