［保険］医療保険・年金保険等

診療報酬―評価方法―診療報酬点数表―医科診療報酬点数表―特掲診療料―医学管理等―特定疾患療養管理料

特定疾患療養管理料とは

特定疾患療養管理料の定義・意味など

特定疾患療養管理料（とくていしっかんりょうようかんりりょう）とは、生活習慣病等の厚生労働大臣が定める疾患（→特定疾患療養管理料の対象疾患）を主病とする患者に対して、かかりつけ医師が治療計画に基づき、服薬、運動、栄養等の療養上の管理を行った場合に算定（患者から見れば「請求」）されるものをいう。

当該療養上の管理を行った場合は、管理内容の要点をカルテに記載することとされている。 

特定疾患療養管理料の位置づけ・体系（上位概念等）

医科診療報酬点数表

医学管理等

医療サービスの公定価格の制度である診療報酬のもとでは、細分化された医療行為ごとに、点数がつけられる。

この点数を定めたものが診療報酬点数表である。

この診療報酬点数表に基づき、診療報酬が１点＝１０円として計算される。

診療報酬点数表には４つの種類があるが、通常の病院等では医科診療報酬点数表が使用される。

医科診療報酬点数表は基本診療料と特掲診療料に大別され、それぞれで細かく細分化されているが、特掲診療料のひとつに「医学管理等」がある。

特定疾患療養管理料はこの「医学管理等」のひとつに位置づけられる。

なお、医学管理等は、次の３つに大別されている。

1. 特定疾患療養管理料
2. 特定疾患治療管理料
3. その他の医学管理料

 

特定疾患療養管理料の対象疾患（対象病名一覧）

特定疾患療養管理料の対象となる疾患は厚生労働大臣が定める。

詳細については次のページを参照。

特定疾患療養管理料の対象疾患

 

特定疾患療養管理料と関係する概念

類似概念

特定疾患処方管理加算

特定疾患処方管理加算は「処方料」に位置づけられるが、特定疾患療養管理料と同じ疾患が対象とされている。

特定疾患療養管理料の目的・役割・意義・機能・作用など

特定疾患療養管理料は、月２回に限り算定されるもので、外来医療収入の大きな柱となっている。

よく開業医から、月に２回は受診してください、などと言われる場合があるが、それは、この特定疾患療養管理料を算定したい、という経営上の理由がある場合もあるかもしれない。

 

特定疾患療養管理料の計算方法

点数

特定疾患療養管理料の対象となる疾患は数多くあるが、疾患により点数は変わらない。

しかし、医療機関の種類や規模により異なり、医療機関の規模が小さくなるほど高い点数が設定されている。

すなわち、診療所では２２５点、１００床未満の病院では１４７点、１００～２００床未満の病院では８７点である。

そして、２００床以上の病院では算定することはできない。

 

算定日

初診日または退院日から１カ月を過ぎた日以降に算定する。

 

家族による受診

本人以外の家族による受診でも、特定疾患療養管理料は算定される。

 

電話等による受診

電話等による受診では、特定疾患療養管理料は算定されない。