診療報酬―評価方法―診療報酬点数表―医科診療報酬点数表―基本診療料―再診料―外来管理加算
外来管理加算とは
はじめに
医療サービスの公定価格の制度である診療報酬のもとでは、細分化された医療行為ごとに、点数が付けられています。
この点数を定めたものが診療報酬点数表です。
診療報酬点数表に基づき、診療報酬が1点=10円として計算されます。
診療報酬点数表には4つの種類がありますが、通常の病院等では医科診療報酬点数表が使用されます。
このページでは、医科診療報酬点数表の内訳の一つである再診料の加算項目の一つである外来管理加算についてまとめています。
外来管理加算の定義・意味・意義
外来管理加算とは、大変に変わった(正確には、矛盾のある)加算項目です。
外来の再診のときにしか認められていませんが、診療報酬点数のかかる各種の検査、リハビリテーション、精神科専門療法、処置、手術、麻酔、放射線治療等の医療行為を行わない場合において、「計画的な医学管理」(=患者に懇切丁寧な説明を行うこと)が行われた場合に加算されるものをいいます。
つまり、医療行為を何もしない場合に加算できる点数ということになります。
外来管理加算の算定・算出・計算方法
外来管理加算は52点です(2011年)。
外来管理加算の問題点・矛盾
医療行為のなかには、外来管理加算の52点より低い点数のものがあります。
したがって、何もしないで、外来管理加算を算定したほうが、医療行為をした場合よりも、高い点数となることがあります。
この点に関する病院の対応はまちまちで、低い点数の医療行為は、いわば「サービス」として「無料」で行なって、代わりに外来管理加算を算定するということも行われている場合もあるようです。
また、逆に、本人やその家族に「懇切丁寧な説明」をしたのに、医療行為を行なっていないということで、まったくお金をとらない病院もあります。
外来管理加算の経緯・沿革・歴史など
2010年(平成22年)4月に「5分ルール」の廃止
2008年(平成20年)4月に、外来管理加算については、いわゆる「5分ルール」が導入されました。
これは、5分を超えた場合に外来管理加算を算定できるというルールです。
しかし、平成22年4月の診療報酬改定で、この5分ルールは廃止されました。
したがって、投薬目的だけのいわゆる「お薬受診」(=薬だけほしいと頼んで受診し、簡単な症状の確認だけで投薬する)では、外来管理加算を算定することはできなくなりました。
よって、「お薬受診」であったのに、医療費明細書に外来管理加算が記載されていれば、会計の窓口で確認してみましょう。
医科診療報酬点数表の構成内容(内訳)―全体像
医科診療報酬点数表の構成についてですが、医療行為は、まずは、基本診療料と特掲診療料に大別され、それぞれで細区分がされています。
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